民主主義の安楽死を憤る MIC議長 (出版労連委員長) 確かに労働組合や民主勢力は反対運動を作り上げました。霞ヶ関の周辺だけ ではなく日本全国にそうした憤りの声が渦巻きました。しかし、結果的には殆 どの法律が強行突破されました。数の暴力、政治の腐敗と非難しても、それは 後の祭りです。私は闘ったか、出版労連は、そしてMICは闘ったか。それが “内心忸怩”の内容です。安楽死、抵抗して殺されるのではなく、みすみす死 んでいく日本の民主主義。私は悲しみ、そしてジワジワと怒りが湧いてきます。 私は決意を新たにしました。今年は闘うぞ、抵抗するぞと。少なくとも、斜 に構えて評論して済ますのはやめようと。 皆さんの健康を祈ります。 |
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知恵を出し、汗をかき、声をあげて・・・
MIC事務局長 (新聞労連書記長) 新聞労連と新聞産業の危機打開のために何ができるのか。何をやらなければ
ならないのか。この半年間、夜も眠れない?ほど私は悩み続けた。
昨年7月 の定期大会で役員は書記長の私だけしか選出されなかった。その後、9月下旬
の中央委員会で北信越の福井労組から中川光夫副委員長が出てようやく二人体
制に。その間、関東地連選出の中央執行委員として出ている岳南朝日労組の片
岡伸行さんに半専従で教宣(機関紙)部長と争議弾圧対策部長を引き受けても
らい、それでも毎日綱渡 りで活動している。 |
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グローバル化と MIC強化の課題 MIC副議長(全印総連委員長) いよいよ20世紀もあと一年を残すのみとなった。100年単位の歴史を振
り返るには、もってこいの機会といえる。20世紀は戦争の世紀であったとと
もに、それを教訓にして人類も技術も大きな進歩を遂げてきた。 |
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MICへの期待 MIC副議長 (民放労連委員長) ほんの数年前の私は、全てに疎い一組合員だった。当時は、ほとんど映画・
演劇にしか関心がなかった。ましてMICなど知る由もない。その私が、昨年
の秋MIC副議長になるというのは、本当に不思議な「縁」であり、「めぐりあ
わせ」である。 |
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ある決意 MIC副議長 (映演共闘議長) 年の瀬も押し迫った12月28日、私たち松竹の組合幹部は団交の席にい
た。大船撮影所の売却撤回と、人員削減(希望退職120名)案について、会社
代表に噛みついていたのである。組合専従7年目になるが、勿論こんな体験は
はじめてである。議論は「売るな!」「売らざるを得ない」の平行線。松竹は要
求した資料も出さず、逃げの一手である。あまりにも理不尽な提案と不誠実な
回答は、団交の体をなさずラチがあかない。継続協議を通告し打ち切った。 |
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コミュニケーションよ、こんにちは。 MIC副議長(広告労協議長) 【単産のこと】 |
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生音楽は心のビタミン 音楽家ユニオン 2000年というといつもの年の始めと違って、新たな気持ちになるような
気がします。 |
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最後の砦にならん 電算機関連労働組合協議会 ノストラダムスの大予言は何とか回避できた1999年であったが、世相的
には世紀末的な様相がいたるところで露出した。
昔、「犬が噛み付ついてもニュースにならないが、人間が犬に噛み付けば
ニュースになる」という話しをよく聞いたものである。しかし、生命を救うべ
き医者が患者を殺し、犯罪者を捕まえる警官が自ら犯罪の限りを尽くし、消火
作業をすべき消防士が放火する。教育者たる教師が教え子を襲う。女子学生に
セクハラした知事が検察の手が入るまで、平然と公職に居座り、赤字国債をば
らまき、「私は世界一の借金王だ」と嘯く総理大臣。もはや、こんなのは日常
茶飯事となり、誰も驚かない。いずれ良識ある選挙民により鉄槌を食わされる
ことだろう。しかし、看過できない「あってはならない事」もあった。働くも
ののいのちと生活を守るべき「労働組合」が、企業と一緒になり企業を守るた
め、同じ仲間を職場から追い出していく。たとえ西から太陽が昇っても、労働
組合が企業と結託してはならない。「労働者を守れない労働組合」こんな見出
しが新聞に載るようになってしまった。 |
MIC・純中立労組懇談会・全労連で構成する労働委員会民主化対策会議
では、今年10月に改選予定の第26期の中労委労働者委員に磯崎弘幸さん
(民放労連顧問)を推薦し、その実現に向けて運動を進めています。任命者は
内閣総理大臣で、所轄官庁は総理府と労働省です。 5期10年にわたる連合独占任命に終止符を打たせ、磯崎さんの任命を実現 するために、MICとしても山場を迎える2000年春闘に全力を挙げてとり くみます。現在の状況は逆流を伴いながらも前進しています。99年4月、埼 玉地労委で埼玉労連候補の児玉さん任命されました。労働省は99年度から労 働組合の組織調査を改善し、全労連の組織実勢を反映する調査方式に改めまし た。(106万) こうした前進的な動きが続く一方で、現役の労働者委員で あった沖縄労連候補が排除されたのに続き、東京労連、愛知労連の候補が排除 されるという逆流も起きています。 いま、全国で労働者委員のポストが267ある中で、「連合」以外の労働者 委員が活躍しているのはわずか5地労委の7名だけです。中労委での任命実現 こそが地労委の偏向をただす早道でもあります。 MICの皆さんの春闘でのご協力を訴えます。 @1万団体署名の超過達成(現在5、500) A学者・文化人・労働委員経験者などの賛同 アピールのとりくみ B労働省をとりまく早朝宣伝(1月25日) C労働省への1万人要請行動(3月7日) D国会議員への要請行動(2月中旬予定) E民主化推進パンフの普及 |
柴田民放労連委員長、ILOシンポジウムに
MIC単産からもオブザーバー派遣
2月28日から3月3日の間,IL0(国際労働機関、ジュネーブ)で 「マスコミ芸能産業における、情報通信技術:雇用、労働条件労使関係への影 響」会議が開催される。民放労連では、柴田委員長を派遣することを決めた。 他の単産でもオブザーバー派遣を検討している。(詳細次号) |
12月18日(土)、全水道会館でMIC2000年春闘討論集会が開催さ
れた。昨年同様今年も泊まり込みではなく、一日開催となった。今井議長の
「2000年春闘はこれまでの単産自決ではなく、何としてもMIC総掛かり
の春闘にするための努力と、多発する争議を全体の力で解決させよう」との挨
拶で開会。午前中は各単産から年末闘争と来春闘の構想を報告を受け、午後は
水口洋介弁護士の講演「労働力安売り時代ー企業競争に抗してー」と討論。最
後に戸塚元都労委委員から「磯崎候補を中労委委員に」との特別報告と、磯崎
さん本人の決意表明を受けて閉会した。単産報告の要旨のみ。
(文責:事務 局) ●新聞労連 ――― 4年ぶりに前期比実績割れをくいとめることができた。これはスト権を立て て組合が粘り強く闘った結果だが、依然会社ペースでの低額傾向は続いてい る。春闘は昨年来の年間収入ベースでの底上げをめざし「35歳モデルで69 4万円(大卒、従業員3千人以上)」を標準にして、賃上げ要求は35歳2万 9千円とする。課題としては、報道評議会の設置、組織拡大、特殊指定と再販 の維持、21世紀を女性の輝く年にするために、知恵と汗と声を出してがんば りたい。2000年は労連結成50周年にあたり、冊子を作成する。 ●全印総連 ――― 年末闘争は昨年の前年比7万円のダウンに終わったが、運動面では前進を勝 ち取った。 単価が低い、仕事がない状況の中、印刷の業者団体と一緒に都との交渉行った り、出版労連との共同シンポを開催し、大きな共闘の下地をつくった。また、 組織拡大の目標を達成した。春闘では学習活動の強化と最低賃金闘争を重視す る。正社員が横ばいなのに、不安定雇用者がさらに増えた。個別企業にも最賃 要求を提出し、賃上げ回答の前に最賃の回答を求める2段階方式でたたかう。 ●民放労連 ――― 年末闘争は史上最低の伸び率で、同一年令比マイナス1.7%に終わった。 特に大阪・名古屋の準キイ局での落ち込みが目立つ。「ソフト作りの現場に光 をあてる2000年 春闘」をスローガンにたたかう。デジタル化の中で、制作費の削減によるしわ 寄せが集中する放送関連労働者の賃金・労働条件の抜本的向上をめざす。99 年は3分の一がベアゼロに抑えられたので、一律2万円の賃上げ要求、半年収 20万円以上で民放労働者にふさわしい賃金を獲得する。MIC各単産との交 流を深める春闘にしたい。 ●出版労連 ――― まだ未回答・未妥結があるが、数年ぶりに前年割れを突破できそうだ。ま た、介護保険料の料率負担割合の要求でも前進があった。 しかし率直に言って、秋季・年末闘争のなかで、2000年春闘にむけて展望 が開けたかといえば、(個人的ながら)そうはいえない、との感想を持ってい る。「組合の力量低下」が言われるなか、もう一度原点に戻って「基礎から学 び直す学習活動」を考えている。 教科書闘争も重要な課題だ。相手側はサンケイ新聞などを使って、大々的に 宣伝し、自治体向けの草の根の運動を拡大している。われわれもMICや国民 春闘共闘との共闘強化を通じて、諸課題の実現をめざしたい。 ●映演共闘 ――― 年末闘争は前年よりはダウンしているところが多いが、ダウンの巾は小さく それなりに善戦したのではないか。春闘は幹事会での討議もこれからだ。来春 闘は合理化にどう対処するか、が中心になるだろう。 松竹は、12月17日、大船撮影所用地の売買契約を鎌倉女子大学と交わし た。これは労使の事前協議をも無視する明らかな不当労働行為であり、反対運 動を強める決意である。すでに2万を越える個人や団体署名が寄せられてお り、96人の俳優・監督・映画スタッフの支援と激励のメッセージもいただい た。1月20日の夜、ここ全水道会館で大船撮影所をなくすな!「撮影所の意 義を問い直すシンポ」を予定している。 ●広告労協 ――― 98年に続いて99年の年末もマイナスに終わった。組合の求心力が弱く なったとだけでは片付けられない、組合員は冷めた意識を持って、会社が大変 との言い分に納得さえしている、との感想を持っている。もう一つの特徴は、 MIC各単産に比して「成果主義」の賃金体系が殆どの大手企業に導入されて いることだ。これは広告の各組合が、従来の年功賃金体系よりは総賃金の抑制 を前提としている査定巾をも容認する「新人事制度」を是としている結果であ る。単産としては全てを良しとする訳ではなく、「新人事制度」の運用や チェックリストをつくるなどの問題を提起している。来春闘を前に「経営情報 の公開」の取り組みを各組合が出来るよう努力したい。 ●音楽家ユニオン ――― ユニオンの中で一時金があるのは、オーケストラのメンバーだけだが、その 数はユニオンの4分の1で、4分の3はフリーランサーで一時金はない。スポ ンサーも人数規模も違うので、金額も年間でゼロから6ヶ月までの差がある。 特に自治体が赤字再建団体になっているところなどはカットなど非常に厳しく なっている。春闘は、NHK、民放キイ局、レコード協会に時給アップ(40 0円〜1000円)の交渉をする。現在の時間給が18000円〜19000 円というのは、高額のようだが、楽器代など全て自分もちで大変だ。 最後に、「オールスタッフ」の争議が12月14日に東京地裁で和解が成立 した。MICの皆さんの支援にお礼を申しあげたい。 ●電 算 労 ――― 昨年末は比較的好況だったが、今年の年末は2.76にダウンした。コン ピュータ業界はバブル崩壊後一たん景気は回復したが、また不景気に戻り厳し い状況だ。客先常駐も増え、派遣法の改定もあって労働市場の流動化は更に進 行している。10月の総会でも報告したが、企業組合「スタッフフォーラム」 を設立して、派遣労働者の組織化と全体の労働条件向上をめざしている。最近 は年令制限による中高年差別がひどい。能力や技術に関係なく、年令は30代 半ばまで、といわれる。 アメリカでは年令による差別禁止の法律がある、と聞いている。日本でもそ うした法律をつくることを考えるべきと思う。 春闘は全くこれからだが、昨年からはじめた「インターネットによるアン ケート」は、労働者の意見を反映させるのに有効だと思う。 |